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お子様の応急処置及び救急体制
埼玉県東部の小児救急体制について
救急受け入れ体制は、患者さんの重要度により、初期(一次)救急、二次救急、三次救急の三段階に分けられています。
初期(一次)救急 |
・・・ |
外来治療を必要とする軽症の救急患者に対応 |
二次救急 |
・・・ |
入院治療を必要とする重症の救急患者に対応 |
三次救急 |
・・・ |
さらに重篤な救急患者に対応 |
初期救急体制
久喜・白岡休日夜間急患診療所(久喜市中央保健センターに併設)
電 話 |
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0480-21-9090 |
診療日 |
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日曜日、祝日、年末年始 |
診療時間 |
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【日曜日】 午後7時~午後10時
【祝日・年末年始】午後2時~午後5時、午後7時~午後10時 |
東部第二救急(蓮田・春日部・さいたま市岩槻区)平日夜間診療部(春日部市立病院敷地内)
電 話 |
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048-736-2216 |
診療日 |
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月曜日~金曜日 |
診療時間 |
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午後7時~午後10時 |
その他の夜間診療相談・紹介窓口
埼玉県救急情報センター
二次及び三次救急体制
二次救急や三次救急の対象となる患者さんは、入院加療が必要なことから、原則として初期救急医療機関から転送されるか、消防の救急隊により搬送されることになります。
救急医療概念図
- 三次救急(重篤)
- 救命救急センター
- 二次救急(重症=入院)
- 小児救急輪番制参加病院
- 初期救急(軽症=外来)
- 休日夜間診療所
- 在宅当番医制事業参加医療機関
目次
発熱
けいれん・ひきつけ
嘔吐・下痢
腹痛
ゼーゼー(喘鳴・咳)
頭痛
発疹
異物誤嚥
夜間や休日にお子さんの具合が悪くなったときの対応
【発熱】
こどもの体温は、デジタル体温計で計測したばあい、一般には腋下温で37.5℃以上が病的な熱と考えられております。熱は一般には朝に低くなり、夕方から上がる傾向があります。
次のようなときは緊急に医療機関で受診してください
- 高熱にともない痙攣(けいれん)が10分以上止まらない。
- 意識が明瞭でない(ぼおーとして目の焦点があわない。呼びかけたり、ゆすってもすぐに眠り込んでしまう。ミルクを欲しがらず、泣き声が弱々しい)
- 顔色が非常に悪い。
自宅で様子をみるときの注意
熱はウィルスや細菌を弱めるための免疫反応ですから、熱自体は高くても心配はなく、急激に下げる必要もありません。熱以外に心配な症状が無い場合はまず安静が大切ですので、夜間の場合はご自宅で様子をみられて良いと思います。
- まずお布団に寝かせて安静にしましょう。水分を普段より多めに与え、頭、腋の下を適度に冷やしてあげて下さい。
- 室温は冬は寒くない程度に。夏はやや涼しめが良いと思います。
熱や他の症状を良く観察して下さい。
- 熱が高くても直ぐに抗生物質をのむ必要はありません。まずは熱の原因の病気を診断することが大切です。
解熱剤は熱が高いときに使用すると多少楽になることもあります。
お子さんの体質にもよりますので、かかりつけの医師に夜間の発熱時の指示を受けておいて下さい。
- 翌朝に熱が下がっていても病気は治っておりませんので、医療機関を受診しましょう。
- 注意)
- 生後3ヶ月以下の赤ちゃんや、熱以外に咳がひどくて眠れない、繰り返し吐く、呼吸が苦しそうなどの強い症状をともなう場合は医療機関に電話し、相談してください。
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【けいれん・ひきつけ】
けいれん(ひきつけ)とは、全身もしくは体の一部がぴくぴく、ガクガクとなる状態が続く、もしくは繰り返します。全身性けいれんの場合は目をみひらき、眼球が動かなくなり、この状態が、数十秒から数分間続きます。
こどものけいれん(ひきつけ)の殆どは熱性けいれんです。6歳以下のお子さんで38.5℃以上の熱があり、5分以内に治まり、治まったあとに意識がもどれば熱性けいれんの可能性が強いとおもいます。
次のような時は緊急に医療機関で受診してください
- けいれんが10分以上続き治まらない。
- 同じ日にけいれんを繰り返す。
- けいれん後、目を覚まさずに眠り続けている。
- けいれん後、目つきがおかしく、呼びかけても反応しない。
- けいれん後、手足を動かさない。
- けいれん時に熱が上がっていない。
- けいれん前後に嘔吐を繰り返す。
自宅で様子をみるときの注意
- けいれんをおこした時は、刺激をしないでそのまま様子をみてください。
- 口の中に指や物を入れるのはやめてください。
- けいれん時に吐くことがありますので、吐いたものが喉に詰まらないように顔を下に向けて下さい。
- 一般に熱性けいれんは一晩に何回も繰り返すことは少ないので、自宅にけいれん予防の座薬がある場合はそのまま自宅で様子をみられても良いと思います。
- 翌日には必ずかかりつけ医を受診して下さい。その時にけいれんの時間・状態、けいれん後の状態を詳しく説明して下さい。
- てんかんと診断され、けいれん予防のくすりを飲まれている方は、かかりつけ医に発作時の対応の指示を受けておいてください。
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【嘔吐・下痢】
次のような時は緊急に医療機関で受診してください
- 繰り返し吐いて、顔色が悪くぐったりしている。うとうとして意識がはっきりしない。けいれんをおこした。
- 便に真っ赤な血が混ざっていた。
- 顔色が悪く、お腹をまるめて強く痛がっている。
- 頭痛を強く訴え、嘔吐している(熱が無い場合は脳外科へ)。
- 頭をぶつけた後、嘔吐を繰り返している(脳外科へ)。
自宅で様子をみるときの注意
- 吐いた後1~2時間は飲み物、食べ物は与えずに様子をみましょう。
その後、吐き気が無ければイオン水を少量づつ与えてみましょう。空腹を訴えても翌朝まで固形物を与えないようにしましょう。
- イオン水を飲ませた後、再び吐いて水分摂取が出来ないようなら医療機関に電話して相談しましょう。
- 下痢の回数が多くても、水分が飲めていれば自宅で様子をみていただいて良いと思います。
- 下痢の場合は便の状態、回数を良く観察しましょう。
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【腹痛】
次のような時は緊急に医療機関で受診してください
- お腹を抱え込んで激しく痛がる。
- 顔色が非常に悪く、ぐったりしている。
- 腹痛にともない嘔吐を繰り返す。
- 右下腹部を強く痛がる(外科受診が望ましい)。
- お腹が異常にふくれている(外科受診が望ましい)。
自宅で様子をみるときの注意
- 痛みの状態を良く観察しましょう(場所、持続性か反復性か)。
- その日の便を確認しましょう(便秘、下痢等)。
- 食べ物は控えて下さい。下痢に伴う腹痛なら水分は可
- 赤ちゃんの腹痛の観察は難しいですが、突然火がついたように泣き始めたときは顔色に注意して下さい。
- 腹痛をうったえる病気には腸重積やイレウスといった早急に外科的治療が必要となる病気も含まれます。良く状態を観察して下さい。
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【ゼーゼー(喘鳴)・咳】
次のような時は緊急に医療機関で受診してください
- 苦しくて全く横になれない。会話が出来ない。歩けない。
- 顔色が非常に悪い。意識がおかしい。
- 犬吠様咳嗽(ケンケンした響く咳)を伴うゼーゼー
- ピーナッツを食べている最中に咳き込み、その後急にゼーゼーして息が苦しそうになった。
自宅で様子をみるときの注意
- 喘息と診断されている方は、かかりつけ医に発作時の対応の指示を受けておいて下さい。発作時に飲む薬をお持ちの方は夜間はゼーゼーしたら早めに服用しましょう。
- 痰がきれにくい場合は水分をこまめに与え、背中を叩いて痰を出しやすくしてあげて下さい。また加湿器等で部屋の湿度を高くすることも大切です。
- 喘息発作は深夜に悪化しますので、夜にゼーゼーが始まった場合はひどくなるまで待たずに早めにかかりつけ医の指示に従って対処しましょう。
- いびきのようなゼーゼーする病気で急性喉頭蓋炎という病気は数時間で急激に重症となることがありますので、短時間でどんどん悪くなる場合は直ぐに医療機関で受診してください。
- 咳だけでしたら殆ど緊急性は無いと思います。しかし赤ちゃんの百日咳は夜中に突然咳き込み、息がつまってしまうことがありますので、咳き込んだ時に顔色が青くなるようでしたら、医療機関に電話で相談して下さい。
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【頭痛】
次のような時は緊急に医療機関で受診してください
- 激しい頭痛とともに、繰り返し嘔吐する。
- 頭痛を訴えた後、ぼおーとして意識がおかしい。視線があわない。
- 頭痛を訴えた後、けいれんをおこした。
- 歩けない。手足の動きがおかしい。言葉がはっきりしない(脳外科へ)。
自宅で様子をみるときの注意
- 熱が高くて頭痛が強い場合は脳炎、髄膜炎が心配となります。
- 熱が無くて頭痛が強い場合は頭蓋内の出血や外傷が心配となります。
- 頭蓋内に異常がある場合は、嘔吐を伴うことが多く、その嘔吐は腹痛や吐き気がなく、突然吐くのが特徴です。
【発疹】
次のような時は緊急に医療機関で受診してください
- 食べ物を食べた後、もしくは薬を飲んだ後に、急に全身に発疹(ほっしん)(皮膚より盛り上がりのある大きな発疹)が拡がった。
- 発疹とともに急に顔色が青くなり、呼吸が苦しそう。
- 発疹、唇の腫れとともに急に咳き込んで、呼吸がゼーゼーするようになった。
自宅で様子をみるときの注意
- こどもには発疹の出る病気は多く、その殆どは緊急性がありません。
- 熱があっても、顔色も良く、発疹以外に問題なければ夜間は自宅で様子をみていただいて宜しいと思います。
- 夜間に水痘疹が心配で来院される方もいらっしゃいますが、水痘の薬は緊急薬として用意されていないことも多く、無駄足になってしまうこともあります。
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【異物誤嚥】
次のような時は緊急に医療機関で受診してください
- タバコを1/4本以上食べた。
- タバコの浸っていた水を飲んだ。
- 大人の薬を飲んでしまった。
- 硬いものを飲み込んだ後、咳き込んだり、呼吸が苦しそうになった(外科もしくは耳鼻科へ)。
- ボタン電池を飲み込んだ(外科へ)。
- 漂白剤、灯油や除光剤など揮発性のあるものを飲んだ。
- 酸、アルカリ性の強い化学物質を飲んだ。
- 殺虫剤や農薬など毒性を持つ物質を飲んだ。
自宅での処置
害のあるものを飲み込んだ時は、出来れば早めに吐かせていただくと良いです。
ただし、吐かせてはいけないものもありますので、注意して下さい。
- 吐かせてはいけないもの
- 灯油などの揮発性の強いもの
- 漂白剤などの酸やアルカリ性の強いもの
- 吐かせ方
- 指やスプーンで喉の奥を刺激する。
- 固形物はうつ伏せで頭を低くして背中を強く叩く。
吐かせられない場合は無理をせず、早めに受診してください。吐かせた場合でもそのまま自宅で様子をみずに、必ず受診してください。
緊急に受診する必要があるかを判断できない場合は下記に問い合わせると指導してくれます。
中毒110番ダイヤルQ2
筑波 |
|
0990-50-2499 |
大阪 |
|
0990-52-9899 |
(通話料の他、3分間300円の情報提供料がかかります。)
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